LPガス基本料金と地区相場の見方
検針票にある「基本料金」は、ガスの使用量が少ない月や使わない月でも毎月かかる固定部分です。地区相場と比べるときは基本料金の位置だけでなく、従量料金や設備料金を含む料金全体との関係まで分けて見る必要があります。
基本料金の位置づけ
LPガスの検針票を見ると、「基本料金」「従量料金」「設備料金」という項目が並んでいることがあります。これは、2025年4月2日から事業者に明示が義務付けられている三部料金制の3項目です。
このうち基本料金は、ガスの使用量によらず毎月かかる部分です。たとえば、その月にガスを使わなかったとしても、基本料金として設定された固定額は発生します。一方、ガスの使用量と関係する部分は従量料金として分けて表示されます。設備料金が設定されている場合は、それも別項目として確認できます。
まず検針票では、この3項目を混ぜずに見ることが重要です。「毎月の請求額のうち、使用量に左右されない部分はいくらか」を確認したい場合、見る場所は基本料金です。
ただし、基本料金に具体的に何の費用が含まれているかについては、ここから一律には判断できません。内訳を確認したい場合は、契約している事業者が公表する料金や契約内容の説明を確認してください。
地区相場との突き合わせ方
検針票の基本料金を確認したら、次に住んでいる地区の相場票と突き合わせます。当サイトでは、石油情報センター「液化石油ガス市況調査(確報・全国一覧)」のデータを地区別に整理し、基本料金について「最安・最高・調査平均」の3値を掲載しています。
全国274地区のうち266地区で基本料金の最安・最高・調査平均が公表されています。地区ごとに水準が異なり、調査平均には1,620円から2,419円まで幅があります。
比較するときは、まず検針票に記載された自分の基本料金を確認します。次に都道府県索引から該当する地区の相場ページを開き、その金額が最安・最高・調査平均のどの位置にあるかを見ます。
10m³料金の最安から最高までの幅を含めて突き合わせる場合は、地区ごとに異なる10m³料金の開きも確認できます。基本料金だけの差と、基本料金を含む10m³月額の差は分けて見てください。
10m³の月額が同額でも基本料金が異なる地区の例を確認できます。
たとえば栃木県・那須地区では、基本料金は最安1,650円、最高2,200円、調査平均1,907円です(税込)。検針票の基本料金が分かれば、この3値との位置関係をそのまま確認できます。
ここで中心になるのは調査平均です。自分の基本料金が調査平均を上回っているのか、下回っているのか、その開きがどの程度あるのかを確認します。あわせて最安と最高を見ると、その地区で調査された金額の広がりも把握できます。
ただし、調査平均はあくまで市況調査の平均値です。個々の契約価格が最安から最高までの範囲に収まることや、調査平均と一致することを示すものではありません。比較の基準として位置関係を見るための数値として扱います。
基本料金だけで分からないこと
基本料金を地区相場と比べても、それだけで毎月のLPガス料金全体を比較したことにはなりません。請求額には、基本料金だけでなく従量料金が関係し、契約によって設備料金が表示されている場合はその金額も加わるためです。
検針票を確認するときは、基本料金を固定部分として切り分けたうえで、従量料金、設備料金の順に内訳を確認すると整理しやすくなります。当サイトの地区ごとの相場ページも、検針票と同じ並びで内訳を確認できる構成にしています。
なお、基本料金の最安・最高・調査平均が274地区中266地区で公表されている一方、設備料金が公表されているのは95地区です。基本料金と設備料金では利用できる相場データの範囲が異なるため、同じように全国すべての地区で比較できるとは限りません。
基本料金の調査平均との差は、基本料金という一つの項目の差です。住んでいる地区の基本料金は都道府県索引から確認できます。月額全体の水準を確認する場合は、5・10・20・50m³の使用量別相場ページで、実際の使用量に対応する金額もあわせて確認してください。使用量の段階が上がるときに調査平均がどう増えるかはLPガス料金の使用量段階別の増え方で確認できます。
この手順に関係する研究の範囲
この手順そのものの効果を測った研究はありません。関連する論点について、どの市場のどの標本で何が報告されたかを確認できます。
- 論点コラム 検針票に内訳が書いてあっても、比較の材料になるとは限らない 料金表示と理解
- 研究照会 LPガス料金の基本・従量・設備料金を分けた表示は、契約者の料金理解と関係すると報告されていますか? 料金表示と理解