論点コラム料金表示と理解

検針票に内訳が書いてあっても、比較の材料になるとは限らない

検針票で基本料金、従量料金、設備料金が分かれて見えることがあります。項目が見えることと、その数字で契約を比べられることは、海外の料金票研究でも別々に測られています。日本の戸別配送型LPガスで、三部料金の表示が理解を変えたかは、この研究群にはありません。

検針票の内訳を開いたとき

請求額の下に基本・従量・設備が並んでいても、どれが毎月固定で、どれが使用量で動き、設備の貸与分がどこに入るかは、読み手によって揃いません。海外の電気・ガス料金票では、項目を足すだけでは理解は揃わず、並べ方と図の分け方で結果が分かれた、と報告されています。日本のLPガス検針票そのものを被験者にした実験ではありません。

項目の順序とグラフで理解が分かれた実験

Brühl、Smith、Visserは、南アフリカの大学生1325人を、9種類の再設計料金票と標準料金票へ無作為に割り付けました。電気料金票で、論理的な項目順と分離した棒グラフは理解度を高めた一方、会話調の案内や計算図には識別できる効果がなかったと報告しています。説明文を足せば理解が上がる、という結果にはなっていません。対象は学生です。

値上げ通知やラベルの試作物

英国のOfgemとSPA Future Thinkingは、家庭向け電力・ガス利用者に、料金票、値上げ通知、料金情報ラベル、年次明細書の試作物を見せ、配置や表現の違いが理解と関与にどう働くかを消費者テストで調べました。英国の規制料金市場の試作物評価であり、日本のLPガス料金表示の改正効果を測ったものではありません。

参照した研究

研究記録票 — 出版社ページ

No. R-01
標本

南アフリカの大学生1325人を9種類の再設計料金票と標準料金票へ無作為割付

報告

論理的な項目順と分離した棒グラフは理解度を高めた一方、会話調の案内や計算図には識別できる効果がなかったと報告した。

一次資料(出版社ページ)DOI 10.1016/j.jup.2019.100934

発表年2019

この論点の限界

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